Claude Code / GitHub Issue-based workflow

設計と実装とレビューを、
同じ人格にやらせない。

Claude Code に責務の違う人格を分担させ、GitHub Issue とブランチを軸に 並列開発を回すための設定一式です。

心当たりがあるなら

SYMPTOMS

これは能力の問題ではありません。1 つの人格に、設計も実装もレビューも マージもやらせているからです。自分で決めた設計を自分で実装し、自分でレビューして 自分でマージする。人間のチームなら、この構成は誰も許可しません。

やることは、権限を落とすこと

PERMISSIONS

5 つの人格は、どれも同じモデルです。賢さに差はありません。 違うのは何をしてよいかだけです。

人格できることできないこと
ArchitectIssue の作成・分割コードを書く
UI DesignerUI 仕様書を書くコードを書く
Coder担当 Issue の scope 内だけ変更scope 外を触る/マージする/造形を決める
Reviewerレビューとマージ実装する/コンフリクトを解消する
Conflict Resolverコンフリクト解消マージする/呼ばれる前に動く

AI は与えられた文脈の中で、もっともらしい次の手を選びます。 「ログイン機能を作って」なら、関係しそうなことを全部やるのがもっともらしい。 「src/auth/** の中だけを変更して、この 3 つの受け入れ条件を満たせ」なら、 もっともらしい次の手はまったく別のものになります。

流れ

FLOW

依頼 → [Architect] Issue に分割(scope が重ならない組を作る)
         │
         ├─ [Coder] issue/12-xxx ─┐
         ├─ [Coder] issue/13-yyy ─┤ 並列
         └─ [Coder] issue/14-zzz ─┘
                                   │ PR ごとに1件ずつ
                                   ▼
                            [Reviewer] 受け入れ条件と scope を確認 → マージ
                                   │
                                   └─ コンフリクト → [Conflict Resolver] → Reviewer

実装は並列、マージは直列。 3 つ同時にマージすると、それぞれ単体では 正しくても組み合わせで壊れたときに切り分けができません。結局 3 つとも調べ直すことになり、 直列より遅くなります。

この構成で作ったもの

EVIDENCE

説明より、動いた記録のほうが確かめやすいはずです。この 4 人格構成だけで 小さな CLI を 1 本作り、その過程をすべて公開しています。

mdlinkcheck — Markdown の相対リンク切れを検出する CLI。テスト 139 件、CI 2 本が通っています。

履歴は後から整形していません。うまくいかなかった記録も残しています。 担当範囲の記述が実態と違っていた件、土台の不足で実装者が止まって報告した件、 そして作ったツール自身が README のリンク切れ 17 件を検出した件。 差し戻しが 1 件も無い履歴は、レビューが機能していない証拠にしかなりません。

そのあと、同じ構成で 4 本

1 本目で終わりにすると「たまたま」と区別が付きません。同じ人格構成のまま、 用途の違う CLI をあと 4 本作って MIT で公開しています。どれも依存ゼロです。

ツール何を見るかテスト
ccheck .claude/ の設定。書けているのに効いていないものを、 公式ドキュメントの出典つきで指摘74
scopecheck 開いている Issue のうち、同時に走らせられない組全通過
sharedfiles git の履歴から、並列作業がぶつかる場所。宣言も設定も要らない全通過
transdrift 翻訳が原文から取り残されていないか。公開準備中43

ccheck は、公式が「エラーになる」「スキップされる」「無視される」と 明記しているものだけをルールにしています。 正しい設定を「壊れている」と言う検査は、無いほうがマシだからです。 何を検査しないと決めたかも公開しています。

指摘の根拠にしている表そのものも読めます — 正しく書いたのに何も起きない設定の全一覧 (hook イベント 33 種、設定キー 223 個のうち 71 個、権限ルール 5 通りなど)。

mdlinkcheck の履歴 リファレンス

2 つの構成

PACKAGES

Quartet

無料 · MIT

  • 4 人格(Architect / Coder / Reviewer / Conflict Resolver)
  • CLAUDE.md — 全体ルール
  • Issue テンプレート
  • setup.sh — ラベル作成

Quintet

¥4,980 から · 買い切り

  • Quartet の全内容
  • UI Designer 人格 — 既定形を名指しで禁止し、8 状態を設計させる
  • UI 設計 Issue テンプレート
  • Reviewer の判定基準
  • Issue 単位の並列実行スクリプト
  • ラベル自動化(GitHub Actions)
  • 実践ガイド 11 章
  • 1 年間の更新
Quintet の区分価格使える人社内で配れるか
個人¥4,980購入者 1 名不可
チーム¥39,800同一組織の 5 名まで5 名の間で可
企業¥148,000同一法人内は人数無制限法人内で自由

内容はどの区分も同じです。違うのは使える人数と、社内で配れるかどうかだけです。 上位への変更は差額で行えます。条項は同梱の LICENSE.txt にあります。

Quartet を GitHub で見る 実践ガイドを読む(¥1,500) Quintet を購入

読み物だけでよければ、3冊セットがあります(¥3,500)。 実践ガイドに加えて、初期費用ゼロで記事と製品を出す仕組みの本と、 小さなツールを作って公開するまでの本。EPUB と、印刷用スタイル付きの HTML と Markdown。 読み物3冊セット
1冊目の内容は Quintet に同梱されています。 キットを買うなら、こちらは2冊目と3冊目のために買うことになります。

実践ガイド 11 章は Zenn Book でも単体で読めます(2 章まで無料)。 Quintet にはこのガイドの全文が含まれるので、一式を買う場合に本を別途買う必要はありません。

「Quintet を購入」は個人版(¥4,980)に繋がります。 チーム版と企業版は BOOTH に商品として並べていないので、 ショップのフッターにある「ショップへのお問い合わせ」、 またはライセンスの問い合わせから、 区分と人数を書いて送ってください。購入用のページを用意します。 請求書が必要な場合はその旨も書いてください。BOOTH では発行できないため、別の方法を相談します。 pixiv のアカウントを作らずに問い合わせたい場合は後者を使ってください(公開の Issue になります)。

UI が毎回同じ形になる理由

WHY YOUR SCREENS LOOK GENERATED

全画面中央揃えのヒーロー。アイコン付き 3 カラムの等幅カード。紫のグラデーション。 純黒の文字に純白の背景。見た瞬間に分かりますし、分かると信用されません。

原因は、Coder に造形を判断させていることです。色も書体も余白も指定されていない状態で 判断を求められたら、学習データの中でもっとも頻度の高い形が出ます。 AI の美的センスの問題ではなく、入力の欠落の問題です。

Quintet は、実装より先に UI Designer が仕様書を書きます。構造 → トークン → 状態 → モーション → コピー の順に確定させ、Coder は仕様書を唯一の入力として実装します。 書かれていない造形が必要になったら、実装を止めて差し戻します。

向かないとき

WHEN NOT TO USE THIS

これはオーバーヘッドです。1 タスクあたりの手数は確実に増えます。

限界もあります。Reviewer は Coder と同じモデルなので、モデルが体系的に 持っている誤りは見抜けません。あるライブラリの API を一貫して間違えて覚えていれば、 Coder が間違え、Reviewer も正しいと判定します。対処は、受け入れ条件に実行可能な検証を 入れることです。